幸せでいるための最も重要な要素は、“何を考えているのか”です。“その時々の考えではなく、日々何を考えているのか”なのです。
しかしながら、私たちは自分の心という庭に、花ではなく雑草を育ててしまっていることが少なくありません。それは、今の自分の現状に不満ばかりを抱き自己否定をしたり、あれこれ他人と比べてないものばかりを欲しがったり、、、そんな雑草のような考えの種を、心の庭に植えつけ育てているのです。
そして残念なことに、ネガティブ思考を繰り返すことにより、それがどんどんと強くなります。すると、ネガティブ思考回路が定着化していってしまうのです。これは思考と神経細胞の回路のつながりの影響です。
これがどのような状況か例えを挙げてみましょう。あなたは深い森の中で初めて行く道を歩もうとしています。最初は身構え、慎重になるでしょう。しかし、何度かその道を歩いているうちに、だんだん慣れてきて、簡単に進むことが出来るようになっていくはずです。脳内でもこれと同じようなことが起こるのです。何度も繰り返し考えていると、その思考と神経との回路が活性化し、いつしかその回路は働きが良くなっていくわけです。 それ故に、気にしたり、こだわっていることはどんどん膨らんでいきます。繰り返しになりますが、もしネガティブなことばかりを気にして、悩みばかりに焦点を当てていると、神経細胞のネガティブ回路が強くなっていき、それが定着化してしまうのです。
元来私たちの思考回路というのは、意識的にポジティブな方へ誘導しなければ、ネガティブな方向に向かっていってしまうのです。逆に、感謝をしたり、自分を幸せに楽しく笑顔にしてくれることを考えるようにしていけば、その感情の神経伝達が優位になっていきます。
このようにポジティブ思考に焦点を当てることにより、私達の脳は自滅的なことよりも建設的なことを考えていくようになります。これが、心の庭に雑草ではなく花の種を植え、水を与えて育てているということなのです。もしポジティブなことが考えられない場合は、あなたが感謝していることを考えてみましょう。
何か感謝することが必ずあるはずです。まずは3つ考えてみましょう。例えば、「私を大切にしてくれる人がいる。」「友達に感謝している。」「大好きなバンドや音楽。」など、どんな些細な小さいことで良いのです。どんなに小さいことでも毎日考えていると、それは私達の気持ちや態度に非常に大きな影響を与えるからです。
2003年に発表された研究(出典1)によると、たとえ感謝することを思い浮かべることが出来なくても、「私は何に感謝をしているのだろうか。」と考えているだけで、それが脳内物質に大きな変化をもたらすということが判っています。脳内物質のドーパミンが分泌され、セロトニンの値が上昇し、それだけで幸せで満たされた気持ちになれるのです。感謝することを忘れずにいれば、幸福感と充実感が生まれます。感謝をする気持ちを持つということは、一番良い自然な抗うつ法といえるでしょう。
私たちの思考の多くは自動思考で、意識的に何かを考えていない為、思考は制御されずに暴走してしまうことが多いのです。ですから、日々積極的に気持ちが明るく弾むようなことを考え、ポジティブ思考や感謝の気持ちを持つことが一番良い方法なのです。そしてその思考が、あなたの人生観を明るいものに導いてくれることでしょう。
綺麗な花々が咲いている庭を作るように、雑草のようなネガティブ思考を刈り取りましょう。そしてあなたが笑顔でポジティブで幸せにいる為に、心に栄養を与えてあげましょう。
さあ、考えましょう。あなたは心の庭にどんな種を植えたいですか?
Lots of Love, Erica
(出典1):Emmons, R. A. & McCullough, M. E. (2003). Counting blessings versus burdens: An experimental investigation of gratitude and subjective well-being in daily life. Journal of Personality and Social Psychology, 84: 377–389.
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