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    エクストラバージンオリーブオイルが揚げ物や炒め物には適さないって本当??

    エクストラバージンオリーブオイルが揚げ物や炒め物には適さないって本当??

    エクストラバージンオリーブオイルは、強火高温調理には向いていないオイルだから、そのままをサラダなどと一緒に食するのが1番!、、、と、思われている方も少なくないかもしれませんね。本日は、そんなエクストラバージンオリーブオイルのレッテルを覆す、オーストラリア発の最新の研究(出典1)をお伝えいたします!

    この研究によって、強火高温調理でも、エクストラバージンオリーブオイルが最も安定していて安全なオイルであることが証明されたのです。
    今回のこの研究で対象となったのは、下記の10種。一般家庭で最も使われてる調理用オイルです。

    · エクストラバージンオリーブオイル(EVOO)

    · バージンオリーブオイル

    · オリーブオイル

    · ココナッツオイル

    · キャノーラオイル(菜種油)

    · 米ぬか油

    · グレープシードオイル

    · アボカドオイル

    · ピーナツオイル

    · サンフラワーオイル

    調理に向いた“健康に良い”オイルであるかの指標は、2つあります。

    1つ目は“酸化安定性”テストです。とても重要なテストで、加熱時の酸素との反応と分解の耐性:“酸化のしにくさ=調理オイルとしての適正”を調べるものです。良いオイルほど、酸化しにくく調理に適している、ということです。
    研究の結果、エクストラバージンオリーブオイルの酸化安定性が大変優れていることが判りました。また、ココナッツオイルとピーナツオイルも同等に酸化安定性が高いことが判明。逆に酸化安定性が最も低かった(酸化しやすい)のは、グレープシードオイル。キャノーラオイル、サンフラワーオイルでした。

    2つ目は、加熱によって分解された際に、どれだけの有害な化合物や有毒物質(例えば過酸化脂質やアルデヒド等)が生成されるか、です。これらの有害副産物は、アルツハイマーやがん等の生活習慣病の発症と関連性があるとされています。
    今回の結果で、有害物質の生成が最も低かったのが、エキストラバージンオリーブオイルでした。反対に有害物質の生成が多かったのが、グレープシードオイル、キャノーラオイル、サンフラワーオイルでした。その中でも、驚くべき速さで有害物質を生成したのがキャノーラオイルでした。そして、キャノーラオイルが生成した有害物質の量は、私たちの身体に「安全」とされている値を超えていることが判りました。

    また、抗酸化物質が最も多く含まれていたのも、エクストラバージンオリーブオイルでした。その量は、キャノーラオイルの18倍、そして近年流行しているココナッツオイルの700倍という驚くべき結果でした。 私は一貫して何よりもオリーブオイルをお勧めしてきましたが、理由の1つがこの研究で改めて立証されています。
    高精製されているグレープシードオイル、サンフラワーオイルなどは、抗酸化物質は非常に乏しいことが判りました。

    意外かもしれませんが、アボカドオイルには抗酸化物質がそれほど含まれていないということです。
    アボカドオイルは煙点が高いことから、調理オイルに適しているとされていましたが、今回のこの研究によって、“2つの指標”共に良い結果が出ませんでした。酸化安定性のスコアは低く、他のオイルと比較して多くの有害物質を生成することが判りました。
    この結果を受けて、今まで“良い油”の指標として信じられてきた“煙点”と、調理オイルの安全性と安定性の関連性は極めて低い、というのが研究者の見解です。

    酸化安定性が高く、有害物質の生成が少ないどんなに良質なオイルを利用しても、揚げ物や高温調理をすれば少なからず有害物質が生成され酸化することは間違いありません。ですから、揚げ物などを召し上がる際は、抗酸化作用の豊富な野菜と一緒に楽しんでくださいね。そして、あなたのキッチンのメインオイルとして、そのままでも調理オイルとしても◎のエクストラバージンオリーブオイルを選んでいただきたいと思います!エクストラバージンオリーブオイルと日本食(味噌や豆腐、納豆などにも!)との相性は抜群なので、本当にお勧めです。

    Lots of love, Erica

    出典1:Alzaa F, Guillaume C, Ravetti L. (2018). Evaluation of Chemical and Physical Changes in Different Commercial Oils during Heating. Acta Scientific. 2(6):2-11.
    *研究では2つの方法で加熱試験を行いました。
    1つ目は各オイル250mlを25Cから240Cになるまで徐々に加熱し、その間の各温度のサンプルを採取
    2つ目は各オイル3リットルをフライヤーで6時間に渡り加熱し、加熱時間ごとのサンプルを採取。
    結果、揚げ物には180Cが一番適しているということでした。

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