私は”コーヒのない人生など考えられない!”と思うほどの大のコーヒー好きなのです。本日は、私と同じくコーヒー好きなみなさんにとって嬉しい”新しく解明されたコーヒーの効果”についてお話ししたいと思います。
今年9月に発表されたばかりの研究によって、コーヒーが寿命の延伸と関係していることが明らかになりました。コーヒーを飲む習慣があると、全死因死亡率(偶発的ではない原因による死亡率)が低下し、さらには心臓の健康状態も改善するのだそうです。 どのくらいの量を飲めば良いのかというと、この研究結果によれば、1日に2〜3杯程度のコーヒーの摂取量がもっとも良い効果がある、ということです。
約50万人もの被験者が参加した大変大規模なこの研究(出典1)で、コーヒーを飲まない人に比べ、1日に2〜3杯の豆挽きコーヒーを飲む人の全死因死亡率は27%、インスタントコーヒーの場合は11%、そしてデカフェインコーヒーの場合は14%低下したのだそうです。また、豆挽きコーヒーを2〜3杯飲む人は心臓病のリスクが20 %低下し、そして豆挽きコーヒーとインスタントコーヒーには不静脈のリスクの低減にも効果ががあることがわかりました。
コーヒーといえば”カフェイン”を連想する方が多いと思いますが、実はコーヒー豆は非常に高い抗酸化作用を持つポリフェノールを含む100種以上の化合物が包含されています。現在に至るまで、コーヒーの健康効果や、その摂取量についてはさまざまな議論が交わされてきましたが、近年、研究によって、コーヒーに含まれるポリフェノールの素晴らしい利点や、認知症やパーキンソン病、脳卒中、糖尿病、うつ病、そして肝臓の保護に対する効果的な働きを持つことが明らかになってきています。
もちろん、コーヒーが健康に良い効果が期待できるからといって無闇にたくさん飲んだり、緑茶をやめてその分をコーヒーに変えて飲むようなことはおすすめしません。緑茶にはコーヒーとは異なる素晴らしい効果があります。また、体質的にカフェインに敏感な方やカフェインの代謝の遅い人がいます(逆に、カフェイン代謝の速い人ももちろんいます)。夜にコーヒーを飲むと睡眠に支障がでるような方はカフェイン代謝の遅い方と思われますので、午後にはコーヒーではなく、緑茶かハーブティーか水をお飲みになった方が良いでしょう。
ここ10年ほどで日本でもコーヒー文化が浸透し、東京を初め日本中至る場所に素敵なカフェやロースタリーが増えてきていますね。ぜひ健康効果もある美味しいコーヒーを楽しんでいただきたいと思いますが、適度に適量に!をどうぞお忘れなく!
Lots of love, Erica
出典1: Chieng D, Canovas R, Segan L, Sugumar H, Voskoboinik A, Prabhu S, Ling LH, Lee G, Morton JB, Kaye DM, Kalman JM, Kistler PM. The impact of coffee subtypes on incident cardiovascular disease, arrhythmias, and mortality: long-term outcomes from the UK Biobank. Eur J Prev Cardiol. 2022 Sep 27:zwac189. doi: 10.1093/eurjpc/zwac189. Epub ahead of print. PMID: 36162818.
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