オイリー肌は、「てかり」や吹き出物の原因という悪いイメージが強いため、オイリー肌にはなりたくないと思っている方が多いのではないでしょうか。でも実は、オイリー肌であることは非常に幸せなことなのです。というのも、オイリー肌の人はビタミンEの分泌が活発なので、それがアンチエイジングへの最強の武器になり、乾燥肌の人より美しく歳を重ねることが出来るからです。
最初に、あなたがオイリー肌かどうかのチェックです!洗顔またはファンデーションを塗った1時間後、肌(特におでこ、鼻、頬)に「てかり」が出ていればオイリー肌です。または、あぶらとり紙を使用した際、3回以上拭き取りが必要な方は、オイリー肌と言えるでしょう。
まず、オイリー肌が若々しい肌を保てる理由として、オイリー肌の人は皮脂分泌が活発なため、その皮脂が肌に潤いを与え、環境ストレスを最低限に抑えてくれるということが挙げられます。体の内側からの保湿剤としての役割を果たしてくれるため、歳を重ねてもよりなめらかでシワの少ない肌を保てるという訳です。
もう一つの理由は、ビタミンEが皮脂腺でより多く分泌されているからです。ある研究(出典1)によると、皮脂腺で分泌されたビタミンEは、皮膚の上層部まで届いているということが分かっています。ビタミンEは天然の抗酸化成分で、環境トラブルや紫外線からも肌を守り、『天然の日焼け止め』のような効果を発揮してくれます。ということは、皮脂がより多く作られるほど、多くのビタミンEが肌の表面まで届き、紫外線、大気汚染、その他の環境トラブルから肌を守ってくれるということです。そして、肌がより守られるということは、アンチエイジングの効果もより高まるということなのです。かといって、日焼け止めを塗る必要がないというわけではないので誤解がありませんように。
オイリー肌の方は、強力な洗顔料やダブル洗顔、スクラブ剤や収れん化粧水などで皮脂を少しでも多く取り除きたいという思いに駆られるかもしれません。でも実際には、肌の保護の役割をしてくれる貴重な皮脂を取り過ぎるのはよくないのです。強力な洗顔料は肌を傷めるだけで、皮脂の分泌量自体を減らすものではないからです。ピーリング化粧水やスクラブ洗顔を使って、肌が赤くなってしまうことがあるかと思いますが、使用後にひりひりしたり、つっぱりを感じたら、肌に強すぎるということなので気を付けてください。肌の保護壁や皮脂を傷つけずに「てかり」を最低限に抑えたい方には、あぶらとり紙がおすすめです。
さらには、オイリー肌の場合、皮膚が厚いことが多いため、敏感肌になりにくくシワにもなりにくい傾向にあります。それでもまだ、オイリー肌であることが幸せだと思えない方は、次のことを思い浮かべてみてください。通常、肌は歳を重ねるとともに乾燥していくものです。だからこそ、ツヤのある潤った肌の方が乾燥した肌よりもより若く見えるのです。オイリー肌であることで、肌のツヤをより長くキープすることができ、若さのオーラを放てるのです。
オイリー肌でにきびが出来やすいという方は、皮脂分泌を促すことに繋りがあるとされる牛乳や精製された炭水化物(パン、クッキー、ケーキ、加工菓子など)の摂取を控えることで、肌の状態がどう改善されるかぜひ試してみて下さい。追って、にきびや吹き出物を防ぐ食品や生活習慣についてご紹介します。
Lots of Love, Erica
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(出典1) Thiele, J., et al., “Sebaceous Gland Secretion is a Major Physiologic Route of Vitamin E Delivery to Skin,” Journal of Investigative Dermatology (1999, vol. 113, pp: 1006-1010, doi:10.1046/j.1523-1747.1999.00794.x
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