先週のポストに引き続き、本日は「腸内細菌叢」関連の最新の研究についてのお話をしたいと思います。
今年に入ってから発表された韓国の研究とイタリアで行われた研究2件によって、腸内細菌叢の状態(消化器系、特に大腸での微生物のバランス)と、新型コロナウイルス感染後に重症化の関連性が報告されました。重症化する患者の多くは、肥満、糖尿病などの基礎疾患を持つことはわかっていますが、さらに腸内細菌叢のバランスが良くないことも明らかになってきました。
韓国の研究によると、病状をさらに深刻化させる原因として、消化器系へ新型コロナウイルスが侵入する恐れがある、リーキーガット症候群が挙げられています。(リーキーガット症候群については、2/25に発売される新著『最強でエレガントな免疫を作る100のレッスン』でより詳しくお話しています)
新型コロナウイルスは肺の病気だから腸内細菌は関係ないのでは?とお感じになる方もいらっしゃるかもしれませんが、この腸と肺の間の免疫反応のつながりは「gut-lung axis: 腸-肺軸」と呼ばれ、腸内細菌叢と肺および呼吸器系には大きな関連があることは明らかになっています。
腸内細菌叢のバランスが悪いと、免疫反応に悪影響を及ぼし、炎症を引き起こし、肺機能が悪化させ、病原体の影響を受けやすくする可能性が高まるのです。 また別の研究(出典4)では、健康な腸内細菌叢を保ことによって、A型インフルエンザウイルス等の気道感染症に対する免疫力が高まることがわかっています。
繰り返しますが、良い腸内細菌叢バランスを保ことで、あらゆる感染症に対しての、免疫力を高めることができるのです。良い腸内細菌叢のバランスはバランスの良い食事からです。繊維質が豊富な発酵食品を積極的に取り入れた食事を心がけましょう。
Lots of Love, Erica
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