松林を歩くと気分がすっきりして、心がイキイキするような感覚を覚えたことはありませんか?それは松の木が放出するある物質に秘密があります。松の木などの針葉樹が放出するα−ピネンまたはピネンと呼ばれる化合物です。一般的に知られているこのピネンの効果としては、抗炎症作用、気管支拡張作用、元気回復効果などが挙げられます。
実際にα−ピネンは、喘息の治療の際に気管支拡張薬として使用されているほどです。このような効果から、わずかな距離であっても松林を歩くと呼吸が深くなり、肺がキレイになるのです。このような酸素の高摂取と深呼吸は、私たちの肌を艶のある美しいものにしてくれるのです。
日本は沢山の素晴らしい松林に恵まれています。例えば、静岡県にある三保の松原には、海岸線沿いに約54,000本もの松林があり、富士山を背景に絶景が望めます。また、佐賀県唐津市の虹の松原には約5kmの松林が続いています。その他にも、福井県にある気比の松原や京都府の天橋立が挙げられます。これらの有名な松林の他にも、みなさんの自宅から近い松林を探して足を運んでみてください。もし、近くに松林がなければ、緑の多い公園や散歩道を歩くだけでも構いません。短時間でもすばらしい効果があります。たった3分間緑に囲まれるだけでも、ストレス値と血圧が下がるという研究結果もあるほどです。
また、自然がもたらす生理学的効果と同様に、比較的新しい研究分野である「エコサイコロジー(生態学的心理学)」にも注目が集まっています。これは、自然との断絶が多くの精神的問題の大きな要因となっているという概念から発展した研究分野です。それだけ私たちの心理は自然とのかかわり方によって大きく影響を受けるということです。
松林でなくとも、ただ森林の中にいるだけで美と健康に対する効果はあります。今度の休日や週末に、ぜひ松林や緑の多い公園を見つけて行ってみてください。みなさんの心と身体がいつも元気でハッピーにいられますように!
Lots of Love, Erica
Comments are closed.