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    瞑想とヨガでDNAの改善だけでなく、 脳のアンチエイジング効果も!?

    瞑想とヨガでDNAの改善だけでなく、 脳のアンチエイジング効果も!?

    ストレス緩和の目的から、米国では瞑想とヨガが大ブームとなっています。

    今年7月に発表された研究(出典1)によって、瞑想とヨガには、リラックス効果のみならず、ストレスによりダメージをうけたDNAの改善効果があることが明らかになりました。

    瞑想・ヨガ・太極拳は、総括して“Mind-Body Interventions:心身の介入療法”(以下、MBIs)と呼ばれています。それらを行うことで、細胞レベルから変化が起こり、”遺伝的未来”にも影響を与えるといわれています。

    なぜMBIsにそこまでの効果があるのでしょうか?

    MBIsを行うとで、体内の炎症が一時休止状態になるといわれています。その炎症が深刻化すると、生活習慣病・うつ病の発症や老化を加速させる要因となります。

    では、その炎症はどう発生するのでしょうか?

    私たちがストレスを感じると、交感神経のスイッチがオンになります。その過程で様々なストレス関連の化学物質やホルモンが放出されます。その一つの分子である核因子カッパB(NF-kb)が遺伝子へ影響を与えます。この分子は、遺伝子を細胞レベルの炎症の原因となるサイトカインと呼ばれるタンパク質を産生します。

    先にも述べたように、慢性的にサイトカイン値が高くなると、ガンなどの特定の疾患、うつ病の発症リスクや老化の加速につながると考えられているのです。

    簡単に解消される程度のストレスであれば問題はありません。問題なのは、交感神経が始終活性している状態が続くことです。それはどんな状態かというと、休息なく時間におわれている状態をさします。長時間勤務、満員電車、家事、子育て、介護等、そしてそれらによる寝不足、、、私たちの多くは慢性的なストレスを抱えているといえます。

    さて、話を前出の研究にもどしましょう。この研究によって、MBIsを行なっている人のNF-kBやサイトカイン値が低いことが明らかにされたのです。

    実は数値が低かっただけではなく、それらの産出の減少までも確認されたのです。炎症誘発遺伝子の発現のパターンに反転をもたらし、結果炎症によって引き起こされると考えられる疾患発症リスクの低減や肌等の老化現象の軽減が見られたのです。 MBIsのアンチエイジング効果が立証されたとということになります。

    脳に関しては、老化のスピードを減速するというより、むしろMBIsを行う人の脳は、行わない人に比べ、かなり若いということがわかっています。

    UCLAの研究者(出典2)がMBIsのひとつである瞑想をする人としない人を比較したところ、被験者が50代半ばに達する時には、瞑想する人の脳はおよそ10歳も若いという結果が出たのです。脳は、20代の後半頃から萎縮が始まり、老化に影響を及ぼすようになるといわれています。

    別のハーバード大学での研究(出典3)においても、瞑想が脳の老化のスピードを劇的に緩和するという結果がでています。

    8週間の期間に、1つのグループは1日あたり27分間の瞑想を行い、もう片方のグループは瞑想をしませんでした。8週間後、各被験者のMRIを比較したところ、感情と思考を制御する脳の重要な領域における2つの群の間に顕著な相違が確認されたのです。この研究で、年齢と共に縮小するとされる海馬ですが、8週間瞑想した被験者のものは厚くなっていて、瞑想しなかった被験者のものは、変化が見られなかったそうです。海馬は、記憶力、学習能力、自己認識、および他者への共感などのコントロールを司る機能です。 逆に、ストレスや不安などの感情をコントロールする扁桃体は、瞑想した被験者のものの密度が下がっていた。これはどういうことかというと、瞑想をした人はより穏やかで不安を感じることも少なく、ストレスをうまく処理できているということを意味しています。わずか8週間瞑想を継続しただけでもこのような結果が出ているので、習慣として身につけられたならば、素晴らしい効果を得られることでしょう。

    また、瞑想をすることによって、テロメラーゼと呼ばれる、細胞を若く保つための酵素も増加することも判っています。(出典4)

    瞑想は、アップル、グーグル、ヤフーなどの米国の名だたる世界的IT企業を始め、多くの大企業が採用しています。ストレスを緩和し、想像力や仕事効率を高める、クール且つ素晴らしいツールとして認められています。美と健康のために、あなたの日常にもMBIsを取り入れてみてはいかがでしょうか?

    Lots of Love, Erica

    出典1: Buric, I., Farias, M., Jong, J., Mee, C., Inti A. Brazil. (2017) What Is the Molecular Signature of Mind–Body Interventions? A Systematic Review of Gene Expression Changes Induced by Meditation and Related Practices. Frontiers in Immunology, 8 DOI: 10.3389/fimmu.2017.00670

    出典2: Luders. E., Cherbuin, N. Gaser, C. (2016). Estimating brain age using high-resolution pattern recognition: Younger brains in long-term meditation practitioners. Neuroimage. Jul 1;134:508-13. doi: 10.1016/j.neuroimage.2016.04.007.

    出典3: Hölzel, B. K., Carmody, J., Vangel, M., Congleton, C., Yerramsetti, S. M., Gard, T., & Lazar, S. W. (2011). Mindfulness practice leads to increases in regional brain gray matter density. Psychiatry Research, 191(1), 36–43.

    http://doi.org/10.1016/j.pscychresns.2010.08.006

    出典4: Duraimani S, Schneider RH, Randall OS, Nidich SI, Xu S, Ketete M, et al. (2015) “Effects of Lifestyle Modification on Telomerase Gene Expression in Hypertensive Patients: A Pilot Trial of Stress Reduction and Health Education Programs in African Americans.” PLOS ONE 10(11): e0142689. doi:10.1371/journal.pone.0142689

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